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医療事故だけではないリスク ~保険の効用のお話~

2017.02.01

 先日、ある郡市医師会から医療事故の連絡がありました。事故の状況は、注射をする際、別の患者さんに針を刺してしまったというものでしたが、大きなトラブルには発展していないようでした。さっそく、医療機関名、ドクターの氏名、電話番号などから北海道医師会の医師賠償責任保険に加入されているかを調べましたが、未加入でした。当該医療機関の開設者は日本医師会A1会員でしたので、100万円を超える損害賠償については日本医師会医師賠償責任保険が対応しますが、100万円以下の場合は、保険金支払いの対象にはなりません。医療事故で100万円以下の損害賠償に対応するのが北海道医師会の医師賠償責任保険(Aタイプ)です。仮に小さい損害額でも相手との交渉が長引くこともしばしばありますので、損害賠償という法律的なことは専門家である弁護士に任せることができます。保険は、損害賠償金や弁護士費用などを支払いすることにより金銭的な損失を生じさせないことはもちろんですが、事故対応に詳しい保険会社や弁護士に解決までの示談交渉や訴訟を任せることによって精神的なストレスから少しでも解放され、本業である医業に専念できる環境を確保できることが保険の効用です。

2015年10月号の本欄で医療施設賠償責任保険について紹介しました。北海道医師会では、医師賠償責任保険と医療施設賠償責任保険をセットで販売していますので、医療事故とは異なる、医療施設内で生じるさまざまな事故により損害賠償が生じた場合でも安心です。事故の中には、法律上の賠償責任があるのかどうか不明な場合もあります。相手から損害賠償を請求され、訴訟になり、その結果、医療機関側に法律上の賠償責任は認められず、損害賠償金がゼロの場合であっても、賠償責任保険では訴訟に関する弁護士費用は支払われます。医療事故に限らず、いろいろな事故に応じた賠償責任保険があれば、万が一、不当な要求があったとしても、また、交渉が一筋縄ではいかなくなっても、最終的には訴訟などを通じて医療機関を守ることも可能になります。

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